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2012年4月2日月曜日

海外の知財関連情報-2012年3月-その1

知財業界は、英語の苦手な方が多いと見えて、

TwitterやBlogでの話題は、海外のものとはずいぶんとかけ離れているという印象です。


そこで、不定期ですが、私がさらっと流しながら見ている海外の知財関連情報を

不定期でアップしていこうかと思います。

ご意見、ご感想をいただければ幸いです。


1.特許出願数を株価の変化と関連させて見てみるとどうなるのか? (リンク

とても興味深い内容ですが、多くの知財関係者は、

「そう簡単な話ではない」

という印象をお持ちと思います。

しかし、経済学的観点からの結論ではなく、

あくまで、投資判断の一つの指標としては、それなりの意味があると思います。

なぜならば、研究開発が活発であれば、当然、成果たる発明も増えて、

その結果、知財関連活動も活発になることは、

組織内の体制が整っていれば、ある程度は相関が認められるからです。

そこには、資金の流れや、そのための意思決定が存在しているわけで、

この観点からの指標としては、十分な意味があると思います。

知財関係者と話をしていると、この経済学的観点と、投資判断の観点とが

明確に区別されていないことが多いというのが、私の印象です。


2.中国での特許件数の増加(リンク


2011年には、前年比で27.4%の増加だそうです。

国内の出願人に対して付与された権利も前年比6.3%の増加です。

(以前、中国の出願件数の躍進について書いた記事はこちら



3.Patent Protfolio Managementの変化(リンク)

特許についての量としての出願件数や権利化数だけでは、

ビジネスについて結論めいたことをいうことはできませんが、

質の観点から、特許のマネージメントの変化について論じた白書が出されています。

単純に数が大きければ、企業として良いのかという命題については、

近年の経済状況下では、コストの面、そしてオープン・イノベーションの流れにおいて

今後は、変化していくであろうと予想されます。

単に数においてスケールメリットを追求するよりも、

外部のIAについては適宜オープン・イノベーションを推進して取得しつつ、

ビジネスの戦略に、より沿った形で特許を適切に取得していくという流れが顕著になっていくと思われます。