デザイン思考における重要且つ基本的な考え方に、
「人間中心」というものがあります。 参考
この人間中心という概念を短絡的に理解しようとすると、
「マーケティング調査を行い、市場のユーザからの意見聴取を行う」
といった行動をイメージすると思われます。
これに対して、かつてスティーブ・ジョブスのいたAppleの製品開発では、
市場調査は行われていなかったようです。
表面的には、これらの二つの考え方は正反対のようにも思えます。
しかし、製品やサービスをデザインする初期段階で行っていることは、
次のような事柄のはずです。
1.ユーザが自覚していないので、当然、表出させてこないニーズを探ること
2.ユーザの意見と、実際の行動は必ずしも一致しないので、ユーザの想いや行動の深層を探ること
3.キライなものについては明確に述べることができるが、スキ!なことについては、明確に述べることは案外難しいので、それを探ること
4.必要であることと、欲しいということの区別も案外難しいので、注意すること
これらをひとまとめにすると、
「視点の適用の仕方を意識する」
というように理解することができます。
誰のどのような視点であるのかを意識し、
それを表出化することが、人間中心アプローチの核心なのです。
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