発明的問題解決手法としてのTRIZを知っている人は、
TRIZをツールとして使えるかどうかは別として結構多いと思います。
しかし、ロシアで開発されたTRIZがイスラエルでSITに派生し、これからできたUSITについては、
その内容を実践している人は多くないのが実情だと思います。
インターネットでの検索では、日本での積極的Userは、
このあたりだと思いますが、思ったほど広がりがないように感じます。
理由としては、TRIZはその複雑性、専門性ゆえに、
習得した後にコンサルティングを行う人材となりえるのに対して、
USITは一般性が高く、問題を単純化して考えることを特徴としているので、
逆に、習得していることが専門性として、
日本では高く評価されにくいという背景があるのではないでしょうか?
私の場合、TRIZに興味をもったものの、その複雑性ゆえに、
何か他によい方法がないものかと探していたのですが、
大学の先生の勧めで、USITを利用、研究するようになりました。
その結果、単一技術の定性評価手法、新規事業開発補助、
意思決定補助などの有効活用に至っています。
それと、特許の実務では、発明の特定・把握にも大きく役立ち、
更に各国の実務を包括的に理解する助けにもなっています。
特許の実務を勉強しようとする方は、まずは日本での実務を勉強し、
その基礎をもとに、外国の実務の勉強をするといった、ボトム・アップ的な
努力をされる方が大半です。
しかし、メタ知識ともいえるUSITの概略を知るだけでも、
トップ・ダウン的に物事の理解ができるようになるのです。
日頃、技術者や、弁理士などの専門家と接する機会が多いのですが、
専門家を専門家たらしめる専門知識は、いわば「バカの壁」です。
そのような人たちの知識を最大限生かしていくには、知識を取り扱う知識、
すなわちメタ知識の習得が非常に重要かつ有効です。
そういった観点から、USITをとらえてみることを、私は強くお勧めします。
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