この投稿で問題としているのは、イノベーション(Innovation)であって
インベンション(Invention:発明)ではありません。
日本語では、イノベーションを「技術革新」と訳すことが大半なので、
日ごろ発明に携わる技術者ならば
ごく自然にイノベーションを起こせると考えてしまいがちです。
また、技術者以外の方々も、技術者に対して、そのような期待を持ってしまいがちです。
はたしてそうなのでしょうか?
「技術者が、このように行動を起こせば、イノベーションは必ずうまくいく」
といった成功のための処方箋は存在しないと思いますが、
逆にうまくいかない理由は、ある程度はっきりしていると思います。
技術者がイノベーションをうまく起こせない理由、
それは、マインド、考え方、思考様式等に起因したものではないかと
私は考えています。
技術至上主義、分析志向(要素還元主義)、論理思考
に原因があるという言い方も可能でしょう。
これらはいずれも、マーケットとの対話、組織内の他部門との対話や、
顧客のニーズとの対話といった、
人との接点における行動を排除する思考様式に陥りやすいものばかりです。
ビジネスを構成する様々な部門には、様々な暗黙知が存在しています。
そういった暗黙知を持ち寄って、形式知化するための方法論について、
技術者は継続して学んでいく必要があるのではないでしょうか。
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