では、俯瞰を行う際に、なにが邪魔となるのでしょうか?
より一般化した表現を用いると、
フレームワーク
ということになると思います。
人はそれぞれ、経験や知識に基づいて、
さらに、利害関係に影響されて、
自らのフレームワーク、すなわちモノの見方を習得しています。
そしてこの、モノの見方というのは、多くの場合、
各人のプライドや存在意義とも結びついています。
たとえば技術者は、一般的に客観的、分析的に物事を捉えようとします。
これは、要素還元主義的なフレームワークといえると思います。
客観的、分析的であることは、一般には好ましい態度であると考えられますが、
イノベーションを起こす際には、むしろ主観的なものの見方というものも、
有効であることは、技術者に知ってもらいたいものです。
とくに、B to Cのビジネスや、顧客へのサービス提供を検討する際には、
自分の専門分野で培ってきたフレームワークは、いったんは置き去ることが必要です。
なお、フレームワークによってモノの見方を固定しないのは、
あくまでも、俯瞰する時の態度です。
分野の異なる人のモノの見方を整理する際には、
自らフレームワークを意識して、
このフレームワークを操作することで、
俯瞰する作業が行いやすくなります。
要は、フレームワークに左右されるのではなく
(複数の)フレームワークを操作して
モノを観察しようということなのです。
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