特許を中心とした知財の仕事をしていると、
必然的に、「発明を特定する」
という作業が発生します。
この作業を行うためには、対象としている技術に関する知識や、
クレームの書き方についての知識と経験が必要であると、一般には考えられています。
ところが、このような認識だと、
発明者(知財の経験のない者)が書いた発明提案書の内容を
後追い的に、提案書の上辺をなぞっただけの明細書ができてしまうことが多のではないでしょうか。
明細書の作成に何らかの関わりを持つ方は、
各自、それなりの考え方をお持ちであろうと思いますが、
私は、明細書には、発明としての概念が明確になっている必要があると考えています。
何をもって、この概念なるものを特定するのか?
明細書の書き手が、これを理解しているかどうかは、
自分なりの概念の定義をもって、明細書を読むとよくわかるはずです。
要するに、自分なりの概念を規定する方法論というものを事前に築いておく必要があるわけです。
知財業界人がよく使う、「上位概念」、「下位概念」という表現にも
概念という単語が出てきますが、
これらの表現を使用する人が、「概念」の定義をしているところは、
私の経験上、一度も見たことがありません。
暗黙のものとしているのか、個人の技量であって、秘匿したいものと考えているのか、
定かではありませんが、
概念をどのように規定するかの理論的な方法論については、
特許業界では、教科書的なものは存在していないのでしょう。
あえて言うならば、
発明の創出にかかわる人で、TRIZやUSITの方法論を使っている人は、
発明を特定する本質がよくわかっていると、私は思っています。
特許庁との中間手続の経験豊富な人も、本質をつかんでいることが多いですが、
審査基準における考え方のバックボーンには、TRIZなどの発明理論とも
共通した部分があると思います。
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2012年3月9日金曜日
2012年3月7日水曜日
セミナーには、たまに出るものですね
昨日、知的資産経営研究プロジェクトのセミナーに出てきました。
6回シリーズの総まとめの回であり、数名のパネラーのディスカッション前に、
過去5回の総括を行ってくれました。
参加したのは最初の1回だけでしたので、
総括は、短時間に流れをつかむことができて、とても有益でした。
何よりも、専門分野の異なるパネラーの先生方の様々な意見を聴けることは、
いろいろな視点での考えを知るのに役立ちました。
このセミナーは、既存の知識体系を習得しましょうというものではなく、
これからの不確実な未来に向けて、どうすべきかというものでした。
そういった意味で、勉強家の人にはつまらない内容だったかもしれませんが、
逆にエネルギーをもらえるものであったと私は感じました。
IBM関連の情報をフォローしていなと、日本ではあまり聞く機会のない、
Big Data
についての話や、東大の産学連携の事例の紹介などもあり、
刺激はかなりありました。
また、単に知識を習得するのではなく、
問題意識を持っていた部分については、
久しぶりにインスパイアされた内容もありました。
象牙の塔の先生よりも、産業界との接点の多い先生の話が、
とても面白い回であったと思います。
6回シリーズの総まとめの回であり、数名のパネラーのディスカッション前に、
過去5回の総括を行ってくれました。
参加したのは最初の1回だけでしたので、
総括は、短時間に流れをつかむことができて、とても有益でした。
何よりも、専門分野の異なるパネラーの先生方の様々な意見を聴けることは、
いろいろな視点での考えを知るのに役立ちました。
このセミナーは、既存の知識体系を習得しましょうというものではなく、
これからの不確実な未来に向けて、どうすべきかというものでした。
そういった意味で、勉強家の人にはつまらない内容だったかもしれませんが、
逆にエネルギーをもらえるものであったと私は感じました。
IBM関連の情報をフォローしていなと、日本ではあまり聞く機会のない、
Big Data
についての話や、東大の産学連携の事例の紹介などもあり、
刺激はかなりありました。
また、単に知識を習得するのではなく、
問題意識を持っていた部分については、
久しぶりにインスパイアされた内容もありました。
象牙の塔の先生よりも、産業界との接点の多い先生の話が、
とても面白い回であったと思います。
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