研究開発に携わる人間のマインドセットは、
「人の役に立つ仕事をする」
であろう。
一方、パテント・トロールに携わる人間のマインドセットは、
「人の嫌がる仕事をする」
ではなかろうか?
どちらも、少々度が過ぎる表現かもしれないが、
二種類の職業を対比すると、
こういった表現が端的でわかりやすい。
パテントトロールとの対比では性善説で捉えた研究開発も、
もちろん、問題がないわけではない。
誰が方向を制御するのだろう?
ビジネスを度外視して、研究者の自発性に任せているだけでは、
製品やサービス、ビジネスへと成果を統合することはできない。
逆に、過度の制御は、研究開発の芽を摘んでしまう。
どちらにするか迷って、自分は何もできないのなら、
研究開発やビジネス等に関わるのはやめた方がよかろう。
知財の知識を活用して、パテント・トロールでも始めるがよい。
技術の畑から市場の畑へと道を切り開くには、
様々な分岐点が待ち受けている。
顧客の声をもっと聞くべきか、技術の潜在能力を発揮させるべきか?
新規ビジネスを立ち上げるべきか、既存ビジネスを死守していくべきか?
多角化すべきか、集中すべきか?
など、例を挙げればきりがない。
こういった「二律背反」的問題に対処する術を
知財業界人は持っているのだろうか?
持っていないのなら、自らの力で学んだことはあるのだろうか?
二律背反的問題に接したとき、
日本的な解決法ほうとして、
ネガティブな意味でのトレードオフを探ったり、
いわゆる喧嘩両成敗的に、両者の中間点をとって、
組織内の部門対立の問題としてしまい、
結果、玉虫色の決着を図ることが多いであろう。
何れも、人の間の調整を図るという視点に立った行動である。
このような方法論では、できないこと、嫌がることを回避することが
行動の中心となりやすい。
しかし、真にイノベーションを行っていくには、
できるためには、何をすることが必要なのか?
といった、Action志向、目的志向で行動することが必要なはずである。
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