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2011年7月28日木曜日

研究開発とパテント・トロール

研究開発に携わる人間のマインドセットは、

「人の役に立つ仕事をする」

であろう。

一方、パテント・トロールに携わる人間のマインドセットは、

「人の嫌がる仕事をする」

ではなかろうか?



どちらも、少々度が過ぎる表現かもしれないが、

二種類の職業を対比すると、

こういった表現が端的でわかりやすい。


パテントトロールとの対比では性善説で捉えた研究開発も、

もちろん、問題がないわけではない。



誰が方向を制御するのだろう?


ビジネスを度外視して、研究者の自発性に任せているだけでは、

製品やサービス、ビジネスへと成果を統合することはできない。

逆に、過度の制御は、研究開発の芽を摘んでしまう。


どちらにするか迷って、自分は何もできないのなら、

研究開発やビジネス等に関わるのはやめた方がよかろう。

知財の知識を活用して、パテント・トロールでも始めるがよい。



技術の畑から市場の畑へと道を切り開くには、

様々な分岐点が待ち受けている。

顧客の声をもっと聞くべきか、技術の潜在能力を発揮させるべきか?

新規ビジネスを立ち上げるべきか、既存ビジネスを死守していくべきか?

多角化すべきか、集中すべきか?


など、例を挙げればきりがない。

こういった「二律背反」的問題に対処する術を

知財業界人は持っているのだろうか?

持っていないのなら、自らの力で学んだことはあるのだろうか?


二律背反的問題に接したとき、

日本的な解決法ほうとして、

ネガティブな意味でのトレードオフを探ったり、

いわゆる喧嘩両成敗的に、両者の中間点をとって、

組織内の部門対立の問題としてしまい、

結果、玉虫色の決着を図ることが多いであろう。

何れも、人の間の調整を図るという視点に立った行動である。

このような方法論では、できないこと、嫌がることを回避することが

行動の中心となりやすい。

しかし、真にイノベーションを行っていくには、

できるためには、何をすることが必要なのか?

といった、Action志向、目的志向で行動することが必要なはずである。

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