何の関係が? と思うかもしれませんが、
両者の間には共通点があるように私は考えています。
人工知能が問題解決をする際に、
「フレーム問題」という問題が存在することをご存じでしょうか?
たとえば、これとかこれを読んでみてください。
大雑把に言うと、
人工知能は問題解決の際に、環境中の様々な要素が、
考慮すべきものなのか、考慮しなくてもよいものなのかを、
効率的に処理することはできない
ということなのです。
新規事業開発は人間が行うので、人間が処理することになりますが、
技術が絡んだ場合、何をどこまで検討するのかは、
技術の不確実性や、ビジネスの立ちあがりの不確実性等と
あいまって、人工知能のフレーム問題と似た様相を呈しているのです。
その中で重要となる用語に、
アフォーダンス
という認知科学の言葉があります。
これは私が新規事業開発の方法論を開発していた
10年前位にたどりついた概念。
人間には、この能力が潜在的に備わっていて、
関係するものを見抜くことが可能なのです。
しかし、このアフォーダンスを活用することを妨げる要因が存在します。
それは、固定観念。
実務に置き換えた場合、
特定分野の専門知識ともいえるでしょう。
専門知識自体が悪いわけではなく、
それを適用する人の頭な柔らかさ、固さが問題です。
専門家を集めて何か新しいことを始めよう!
と聞いて、「そんなことは、やめておいた方がよい」
と貴方がもし感じているならば、貴方にはアフォーダンスの意味が、
潜在的にわかっているはずです。
新規事業開発に、士業さんをはじめとする人材を登用する場合には、
その人の行動や思考を判断しないと、とても危険です。
新たな事業を本気で始めたい場合には、
むしろ素人集団の発想が有効であることも多いです。
特にB to Cのビジネスの場合、士業さんを初期的段階で入れてしまうと
どうしても手続志向になってしまうので、要注意です。
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