産学連携の関係者には知られていることですが、
技術の事業化の方法としては、
「技術プッシュ」よりも「マーケットプル」のほうが事業化成功率が高いといわれています。
「技術プッシュ」とは、技術シーズを市場ニーズにマッチングさせる方法であり、
「マーケットプル」とは、市場ニーズにあった技術シーズを引っ張ってくる方法です。
この知見は何ら目新しいものではなく、
古くは、あの発明王エジソンが言っていたこととも共通点を有するものです。
"I find out what the world needs.
Then I go ahead and try to invent it."
また、現代のマーケティング専門家であるセオドア・レビットも同様のことを述べています。
"People don't want to buy a quarter-inch drill. They want a quarter-inch hole!"
(消費者が欲しいのはドリルではなくて、穴だ!)
技術シーズをドリルに、マーケットニーズを穴にたとえているわけです。
これらの発言は、いずれも技術者にとって「理解」できるものですが、
だからこそ、逆に技術者の「行動」様式を変化させるのには弱いものではないでしょうか。
理解と行動との関係をつなぐには、ヒラメキが非常に重要です。
論理的な判断や行動を起こすことに価値を見出す技術者も、
もちろんヒラメキを利用していることに疑いはないはずです。
しかし、このヒラメキを利用するということに関しては、
あまり多くのことが語られていないのも事実です。
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